現実逃避日記

おもにゲームの事について書いていこうと思います

ポケカ×ポッ拳 ダイミックス交流会を開くワケ 合同ゲームイベントを行う意義とは?

8/31(土)にポケカポッ拳の合同イベント、『ポケカ×ポッ拳 ダイミックス交流会』を開きます。
今日は何故このイベントを開こうと思ったのかについて書いていきます。

案外勘違いされているかもしれないですが、今回のイベントは何も参加者にポッ拳ポケカを始めさせる為にやる訳ではありません。いや勿論始めてくれたら嬉しいし、もし始めてくれるのであればサポートは惜しみませんが。

お互い今やってるゲームが一番楽しいだろうし、新しい趣味を増やしたところでその為に時間を作るのが難しい人は多いと思ってます。
結局自分の好きなゲームをやるのが一番というのは自分も凄く分かる。


だからこそダイミックス会は、両方のコンテンツに元々興味があるごく僅かな人の為だけのイベントではないし、勿論ポケカ勢/ポッ拳勢に無理やり別ゲーを押し付けるイベントにするつもりはありません。
その名の通りポケカ勢とポッ拳勢が交流する事が目的のイベントとして考えています。(勿論両方元々興味ある人や両方やってる人も大歓迎です。)

今日自分が伝えたいことは、ダイミックス会の内容ではなく、ポケカポッ拳が交流することでお互いが得られるであろうメリットについての話。
そもそもポケカポッ拳の交流イベントを開く意義とは何なのか、という点について主催である自分の考えをひたすら書き綴っていきます。

他界隈と交流し、協力することの意義

ポケカ/ポッ拳をやったことのない人などを対象にティーチングやチーム戦などを行うイベント…と聞くと両コミュニティの新規層を増やすためのイベントと捉えられがちかもしれませんが、今回一番大事なのはそこではなく、重要なのは普段交わる機会の少ない者たち同士による交流イベントという点。

ある意味同じポケモンコンテンツを愛する仲間とはいえ、主戦場とするゲームも、それらを取り巻く環境も全く違う、本来そうそう交わることのないポケモンゲーマー達が一堂に会する場。それがダイミックス会です。

 

それぞれ別々の文化、価値観、知識を持った人々の交流というのは、双方の今後の発展にも繋がることだと自分は信じています。

例えば今後それぞれ違ったノウハウの共有を行えるようになったり、イベントの共催による参加の間口の拡大が狙えたり、もし各タイトル間でプレイヤーを共有することが出来ればコミュニティの情報や、それが持つ熱量の行き渡る範囲が広がり、宣伝・集客効果に繋がったり…

ポッ拳コミュニティは実際に以前から違うコミュニティとイベントを共催することがあり、それが更なる人との繋がりや企画を生み出していった経験があります。

 

規模が小さく常に新規層に飢えているポッ拳が、規模の大きいポケカコミュニティと繋がれる機会はそれだけで絶好のチャンスな訳ですが、
他界隈との横の繋がりなど様々な人の協力によってイベントのクオリティを上げ、地盤を固めていったポッ拳コミュニティの経験は、例え規模の小さいコミュニティであってもポケカが発展するチャンスに繋がるはずだと信じています。


ちなみに今回会場として使わせていただくBUZZesportsは任天堂の対戦アクションゲーム、『ARMS』コミュニティの中心にいる人物がオーナーの会場だったりします。
ARMSコミュニティとの交流が無ければ僕たちがBUZZesportsを知ることも無かったと思います。

ポケモンの縁で繋がったスゴイ人たち

今回のダイミックス会は、まさにポケカコミュニティとポッ拳コミュニティ双方の最前線を走る人と人の縁を繋げたことで初めて成り立ったイベントです。

まず紹介したいのは、今回の企画を立ち上げるにあたって真っ先に声をかけたCHANG(@changpcg)さん。ポケカのオーガナイザーの中ではレジェンド的存在の方です。

約20年前からポケカのイベントに関わり続け、過去にはポケカのユーザーコミュニティでは最大級の規模の全国大会の企画や、市の自治体や店舗と協力したポケカのイベントの開催など、ポケカオーガナイザーの最前線を走り続けている方なのですが、なんとポッ拳もやっていて、しかもかなり強くて、しかも自分と同じスイクン使い。

以前からポケモンポケカポッ拳で集まって一つのイベントを開きたいと仰っていたこの方なしでは間違いなくこの企画は形にならなかったと思います。

自分はまともにイベントの主催をやるのが実質今回が初めてで、ありとあらゆる面でお世話になりっぱなしでした…本当にありがとうございます…

そんなCHANGさん経由で、他にもつい先日第3回が行われた大人気イベント『ポケモンカード新人戦』主催のずんだもちとーま(@shaymin_moci)さんなど、ポケカのコミュニティを最前線で盛り上げていっている人達が次々とダイミックス会に集まっていきました。

 

ポッ拳コミュニティでも凄い人の力を借りています。
15,16年ではVGで、17~19年はポッ拳でWCSに出場し続けるポケモンのトッププレイヤーでありながら、VGでもポッ拳でもユーザー主催の大型大会の主催を務めていた戦うオーガナイザー、エルム(@elm_motochika)さん。

先月行われた彼が主催する国内最大規模(JCSなど国内の公式大会よりも参加者が多い)のポッ拳大会ではスポンサーから賞品としてWCSの渡航費・宿泊費が支援されるなど、ポッ拳が様々な人やコミュニティと協力し発展していけたのは間違いなく彼の力によるところが大きく、コミュニティとコミュニティの縁を繋ぎ、複数の企業に対して支援を受けられるように交渉をするなど、コミュニティで最もポッ拳を力強く支えている人です。

イベントのロゴやフライヤーなどの作成をしてくださったのはさきもと(@GIFU_KING)さん。ポッ拳コミュニティでの大会のフライヤーなどをいつも作ってくださっている方で、今回も協力していただきました。

 

それぞれのコミュニティで独自の道を行くスゴイ人達が、ゲームで、ポケモンで縁を繋ぎ、一つのイベントを作るって凄くないですか?
個々の町や村だったポケカポッ拳が合体し、一つのシティになる。それぞれのコンテンツの強みと弱みを理解し共に協力し合えれば、今後色々大きいことがユーザーの力だけで出来るようになると思うんですよ。

 

アッ主催の自分は特にこれといった実績とかは全くないです。…周りがとても凄くて滅茶苦茶にありがたい!

ダイミックス会の楽しみ方

ここまでダイミックス会のスタッフと、スタッフ間の交流によるメリットを中心に話しましたが、勿論今回のイベントは参加者同士の交流がメインのイベントです。
とはいえ、ダイミックス会に参加するにあたって交流に関して一切身構える必要は全くありません。

参加したからといって、それから新しいものを始めなくてはいけないということではないし、何なら全員に必ず他コミュニティと仲良くしてほしいとも特に思っていません。
極論、お互いの存在を認識するだけの人が沢山いてもいいとすら思っています。

今回のイベントから、たまに話すようになった人がTLでポケカを楽しそうにやっている…とか、ポッ拳の対戦動画をたまに見るようになった…とか、僅かでも日常の片隅にポッ拳が、ポケカが残ればいい。残らない人がいてもいい。
僅かでもお互いの存在を認識するだけでも全く認識すらしていなかった時と比べたら大きな違い。

交流会に参加する人が新しいゲームを始めなくとも、その人を媒介としてより外に情報が行き渡るかもしれない。
自分のコミュニティの情報が外部にまで届く可能性が上がり、そうして情報が伝わった人の中には、きっと新しく知ったゲームを本当に好きになってくれる人も出てくるはずだ。
ポケカにもポッ拳にもそれだけの魅力が詰まっていると自分は確信しています。

上でもちょっと挙げましたが、各タイトル間でプレイヤーを共有することが出来ればコミュニティの情報や、それが持つ熱量の行き渡る範囲が広がって、宣伝・集客効果に繋がるという訳です。プレイヤーを共有しなくても、知り合いになるだけでもいいと思うんですよ。

既に結構流行ってるポケカはともかく、ポッ拳はここがかなり重要だと思ってます。

ポッ拳は…何故かびっくりするほど公式が動いてくれないので、今ユーザーが頑張らないと死んじゃいそうなコンテンツかもしれないですが、とてもいいゲームなんです。

ポッ拳が好きな人間として色々推したい部分はあるんですが、特に観戦とか、競技としてのポケモンを考える上では絶対に外せない存在だと思っています。

あんまりにも観戦と相性がいいお陰で、なんと去年のWCS決勝の公式動画はyoutubeで287万再生もされてて、これってVGのマスター決勝の倍以上なんですよ。一番競技人口が少なく、話題性もないポッ拳が。

ポケモンコンテンツで競技化、観戦を考える上でポッ拳と手を組むというのは間違いなくメリットになるし、ポッ拳もそういうポケモンを引っ張っていけるだけのポテンシャルがあると思うんですけどね…何故かびっくりするほど公式が動いてくれなくて…

 

…話がズレましたが、交流と言うと身構えてしまうかもしれませんが要は俺たちのハマってるゲームってこんなに面白いんだぜ!ってアピールするも良し、自分の知らないポケモンの世界に1日だけでも触れてみるのも良し、参加者はダイミックス会を、ポケモンをただ楽しむだけでいいんです。
同じゲームをやるだけでコミュニケーションが成り立つのがゲームの強みなので、本当、ただポケカポッ拳を遊びにいく感覚で楽しめると思います。


だから何度も言いいますが、交流会といっても気構える必要は全くないです。
自分の好きなポケモンを楽しみつつ、お互いを良き隣人として認識することこそがダイミックス会最大の目的であり、それがお互いの未来に対しての投資になるかもしれないので。

参加、是非お待ちしています。

https://pokedynamix.wixsite.com/daimixparty

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ポケモンバトルとポケモン世界の倫理観の妄想

ポケモンオタク誰しも1度はポケモン世界の倫理観について妄想する説

僕もポケモンオタクなのでよくやるのですが、今日Twitterでそんな話が流れてきたので僕も前々から温めていた自分の妄想をさらけ出しちゃおうというのが今回の趣旨

 

ポケモンバトルとはどういったものなのか

生き物同士を戦わせる競技がメジャーな文化として受け入れらているポケモン世界。

XYにおける3000年前や、ミュウと波導の勇者ルカリオで語られた過去の戦争など、モンスターボールが作られる遥か以前から、人類がポケモンを操り、戦わせ、時には戦争の道具として利用してきたポケモンの世界観。現在でも悪の組織などポケモンを利用した歪みの存在感は大きいままである。

何故人類より遥に高い能力を持つポケモンを人は操ることが出来、ポケモン同士で戦わせることが受け入れられているのか。

ポケモンの成長とポケモントレーナーの成り立ち

(ここから100%自分の妄想)

まず前提として、ポケモンは新しい技を覚えるにも進化するにも、バトルで得られる"経験値"によって成長する生き物であるということ。

ポケモンとは、基本的に成長する為にポケモン同士のバトルを日常的に行う生き物。だから野生のポケモンはバトルを積極的に仕掛けてくるし、ポケモントレーナーポケモンを育てるための手段としてポケモンバトルを活用している。

 

そもそも何故、人類よりも遥かに大きな力を持つ存在も少なくない"ポケモン"が世の中に溢れていても人類は絶滅せず生き残っているのか、何故ポケモンは人と共存する道を選んでいるのか。

 

どのポケモンにも明確に弱点が存在する。虫ポケモンは飛行タイプのポケモンに一方的にやられてしまうし、弱いポケモンも強く成長するには多くのバトルによって経験値を得なければならない。

 

バトルを客観的な視点で指示を出し、複数のポケモンを使い分けることでポケモンの弱点をカバーすることが出来るポケモントレーナーの存在は、ポケモンにとってより安全に、確実に成長できる手段だったし、無力な人間が生き残るにはポケモンの力を借りるしかなかった。

このお互いの利害関係の一致により人とポケモンの絆が生まれた。

 

人がポケモンを捕まえるとき、ポケモンとバトルをし弱らせる必要がある。攻撃して弱らせて捕獲なんて現実世界の倫理観ではあり得ない。動物虐待と言われかねない行為だが、ポケモン世界の人とポケモンの利害関係を考えるとこれにも納得がいく。

 

ポケモンの捕獲とは、そのトレーナーが自分の安全と成長を任せるに値する人物なのかをポケモンが見極め、互いを理解する儀式である。

だからこそ自分が捕まえた=ポケモン自身がトレーナーを認めた場合レベルが高いポケモンであってもトレーナーの言う事を聞く。

人から交換したポケモンは自分が認めたトレーナーではないので、トレーナーの経験や資質によっては言う事を聞かない。

 

…話は反れますが、今後ゲームでトレーナー自身にレベルやスキルの概念を追加して、トレーナーとしての資質を磨くことでポケモンに認められやすくなる=捕獲率が上がるとか、育てやすくなるみたいな恩恵が得られるシステムがあってもいいと思うんですよね。最終的な育成スピードとストーリー中の育成スピードによる差でRPGとしてのゲームバランスとクリア後の育成対戦の高効率も両立できるし。

余談:現実世界の人類の成り立ちからポケモン世界を考える。

現実世界の人間の進化と繁栄について、以前面白い話を聞いた。

今の人類ホモサピエンスより、ネアンデルタール人は体格や力の強さだけでなく脳の容積まで大きかったらしい。

何故最終的にネアンデルタール人は滅び、今のホモサピエンスが生き残ったかは現在も謎に包まれているが、一説によると、元より十分な力のあったネアンデルタール人に対し力のなかった現人類は武器などの道具や、狩猟犬を扱う技術が発達し、最終的に生存競争に打ち勝ったとのことらしい。

 

強力な力をもつポケモンが存在する世界で何故人類が生き残ることが出来たのか。

ポケモン世界も同じ。人がポケモンを扱い、共存できるように進化したから。ポケモントレーナーという概念が生まれたからこそあの世界で人が生き残れたのではないだろうか。

 

ポケモントレーナーの始まりはポケモン世界の人類の誕生から続いていた。だからこそ人もポケモンも遺伝子レベルで共に生きる道を今も選び続けている。

モンスターボールが生んだポケモン世界の歪み

人とポケモンは誕生から現在に至るまで共存の道を選んできた。

しかし近代、モンスターボールが開発されたことによって人とポケモンの共存の形は変化していった。

人とポケモンとの関係が新しいステージに進み、より良い関係を築けるようになったとも考えられるが、パワーバランスが崩れてきたとも考えられるのかもしれない。

 

野生のポケモンを捕まえるという行為はポケモンに認められる為の儀式であると言ったが、現代ポケモン世界においては、ポケモンが弱ったとき小さくなることを利用した道具『モンスターボール』を利用してより捕獲しやすく、ポケモンをより扱いやすくなっている。

ポケモンを扱うという行為の敷居が格段に下がったことで様々な人物がポケモントレーナーとして活動しやすくなり、それに伴った問題もやはりあるのだろう。

ポケモンモンスターボールから解放し、本来の関係に戻そうという動きが起こり、それを支持する人が生まれるほどには。

 

モンスターボールにはポケモンの捕獲率が高い上位互換のボールが存在する。

ポケモンの捕獲をポケモンに認められる為の儀式とするならボールでのよりいい環境を提供する為の交渉材料の一つとして好意的に考えられなくもないが、ゴージャスボールがモンスターボールと同じ捕獲率の時点で明らかにそれ以外のポケモンを捕獲しやすくするための要素が働いていると考えるべきだろう。

 

何より全てのポケモンを確実に捕獲するマスターボールは、強大な力を持つポケモンを人間優位でコントロールする為の道具である。

マスターボールは誕生から20年以上経っているポケモン世界でも一般には普及せず、入手に大抵悪の組織が絡むことからやはりポケモン世界でも扱いに困る部分があるのだろう。良くて既にトレーナーとしての十分な資質を持った人物にストーリー中1つだけ託される程度の存在である。

悪の組織とポケモンのコントロールといえば、ルビーサファイアの宝玉やダイヤモンドパールの赤い鎖など、秘密裏にポケモンを人間優位でコントロールするための研究が現在でも行われていることが分かる。

モンスターボールが生まれた経緯自体、ポケモンを人間優位でコントロールしたいという誰かの思惑があったのかもしれない。

 

とはいえモンスターボールによって古代より人とポケモンの関係がより近付き、新しいステージに進んだのは間違いない。

少年少女が旅とポケモンを通して絆を育み共に成長していくポケモンのストーリー。

未熟な彼らがポケモンを扱う為にもやはりモンスターボールは欠かせないだろう。

モンスターボールポケモン世界で受け入れられているのも、きっとお互いが今まで以上により良い関係を築ける可能性のある革新的なものであり、例えそれが罪を生む可能性があるものであっても正しく使うことで得られる功は決して捨てられない大きなものであるからなのだと思う。

さいごに

この歪みの部分って上手く扱えばポケモン世界により深みを持たせられる部分だと思うので、丁寧に扱ってほしいですね。

人とポケモンの共存と現代の歪みについては特に5.6世代では頑張って触れようとしてたけどいまいち扱いきれていなかったというか、トレーナーの行いを詳しく描写出来てなかったせいで歪みに対する解答、救いをゲーム内で上手く表現出来てなかったと個人的には感じているので、いつかまた頑張ってほしいな。

 

【日記】ポケカイベントのセミナー『トレーナーズアカデミー』に行ってきました。

やっポニー!

先日ポケカオーガナイザーによるイベントセミナートレーナーズアカデミー』に行ってきたので、忘れないうちに感想を書いていきます。

ポケモンカードとユーザーイベント

この頃空前の大ブームとなっているポケモンカード

ポケカが流行った要因としてGXスタートデッキや、"ポニータ石井を筆頭とした"有名youtuberを使った宣伝、高額カードの存在などが挙げられがちですが、あくまでそれはポケカが多くの人の目に留まったきっかけ。当たり前ですが、ポケカそのものの魅力なくして当然ブームは起こりえなかったかと思います。

一人では対戦も出来ないアナログゲームであるポケモンカードの魅力を多くの人に体感してもらう為には、カードゲームそのものの面白さだけでなく、より多くの人が楽しくプレイ出来る環境の整備が必要不可欠です。

 

その一つとして挙げられるんじゃないかと思っているのが、2015年から始まったポケモンカードの公式資格。

株ポケがポケカを盛り上げることに意欲的なユーザーを公認のイベントオーガナイザーとして全面的に育成支援を行うようになり、質の高いユーザーイベントがより積極的に行われるようになった今のポケモンカードだからこそ、ここまでのブームになったのではないでしょうか。

詳しくは知らないのですが、世界2位のTCGとして大きく成長している海外ポケカでは、2003年にはprofessor programというジャッジ、イベントオーガナイザーの公式資格を既に始めていたそうです。

勿論要因は他にも考えられるとはいえ、ユーザーイベントの環境が早い段階で整い、成長を続けていたからこそ国内以上にポケカコミュニティが盛り上がっているのかもしれません。

 

何が言いたいかと言うと、ポケモンカードは、ポケモンコンテンツの中でユーザー主催イベントを行う土壌が特に発達しており、尚且つユーザーイベントによってコミュニティ全体を活性化させることに成功しているコンテンツであると自分は考えています。

 

ポッ拳意地でも流行らせたいマンの自分としては、言わばポケカコミュニティは、ポッ拳コミュニティでの活動をするにあたって目指すべき目標の一つというわけです。


そんな矢先、ポケカにわかの自分でも知っているようなイベント開催経験豊富な有名ポケカオーガナイザーの方々によるイベントセミナーが行われる事を知り、

今後の活動の為に学べるものは間違いなく多いだろうと考え参加することにしました。(ポケカのイベントにポッ拳での活動に向けての勉強として参加したのは動機としては些か不純な気もしますが)

 

先に感想を言うと、イベントに対する考え方から企画を立てる際の意見のまとめ方、実際にイベントを一つ企画するといった体験は学べることばかりで、他のポケカやイベント開催に対して熱意のある参加者の方々からもいい刺激を受けました。

あと、内容そのものはかなり真面目で頭もフルに使いましたが、やっぱりポケカのことだとやってて凄く楽しかったです。予定が合えば次回も是非行きたい!

ポケカのモチベも上がりました。ポケカのイベントも開いてみたい…

ワークショップ-初心者がポケカに定着するようなイベントを考える-

今回のトレーナーズアカデミーはメインイベントとして、6人グループで『初心者がポケカに定着するようなイベント』について話し合い、実際にイベントを作るワークショップを行いました。

 

初心者向けのイベントを考えるにあたって、
まず初心者が何を考えポケカをしているのか、イベントに何を求め、何に壁を感じているかといった前提の部分をしっかりと明確にしていく。

これから作るイベントが何を求めている初心者に対して楽しんで貰えるのか、別のモノを求めている初心者も楽しませることは出来るかといった事を、グループメンバーと面と向かってアイディアを出し合い、フレームワークを用いて視覚的にも分かりやすく整理していきました。


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そこから出てきたアイディアを元にイベントの方向性を固め、
最終的に、イベントで提供できる価値や、どの初心者層に訴えられるかといったことから、
イベントを実現するための協力者や、コストといったことまでを一つの紙にまとめ、メンバー全員がイベントの全体像を把握しながら企画を組み上げていくことが出来ました。


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↑ビジネスモデルキャンバスというフレームワークだそうです。めっちゃわかりやすい。

 

 

イベント開催経験豊富な主催側のオーガナイザーの方のファシリテーターとしてのサポートがとても的確で、議論をスムーズに進めるにあたって何をすべきかといったことも勉強させてもらいました。

ファシリテーターの方のサポートに加え、イベント運営経験のあるメンバーの方や自分では思い付かないようなアイディアを出せる方達と協力して企画を練ることができ、何より全員がポケカという共通の趣味と熱を持っていたからこそ、
短い時間の中でもスムーズに深い部分まで議論を進めることが出来たと思います。

 

ポッ拳コミュニティとしては死活問題と言える初心者層へのフォロー
今回私達がじっくり煮詰めた『初心者と上級者のTAGTEAMバトル』の企画は勿論、グループ内で出た数々のアイディアや他のグループが考案したイベントなどは今後の自分の活動の糧に間違いなくなると確信しています。

それとは別に今回折角自分達がここまで考えたポケカイベントも滅茶苦茶やりたいですね…

最近色々手を出しすぎて若干キャパオーバー感ありますが、実際に開催するかもしれない場合は是非また協力させてもらいたいです。もしくは僕が参加したい…

ポッ拳オーガナイザーとポケカオーガナイザーの違い

ここからは今回のイベントの話とは少し脱線した話になります。

午前に行ったセミナーであった話として、
よりよいイベントを行う際、主催も参加者も同じようにゲームを楽しむ『オープン例会』としてのイベントと、

主催側はスタッフとしての役回りに徹して、スタッフとしてイベントを楽しむ『コンベンション』としてのイベントは最初から明確にしておくと言われていた事が強く印象に残っています。

思えばポケカの場合、ジャッジで大会に参加する人は当然ポケカの試合を行える訳ではありませんし、
規模の大きい自主イベントでは主催側はイベントがスムーズに進行するようスタッフとしての役回りに徹し、ポケカでは遊ばない。
プレイヤーとオーガナイザーの意識と役回りが明確に別れている。


ポッ拳の場合はどうか。
はっきり言ってポッ拳のプレイ人口は今のポケカと比べて非常に少なく、オーガナイザーが育つ環境も整っていません。
今いる熱意のある人達、ポッ拳をもっと盛り上げていきたいと考えている人は自ずと限られていきます。

ポッ拳のイベント運営ってプロプレイヤーを含むトッププレイヤー、競技プレイヤーも関わっている場合が多いんですよね。

個人的には今のポッ拳のトッププレイヤーの方達にはこれからもポッ拳で大きな結果を残していってほしい。プロプレイヤーなら尚更強くあることを多くの人に望まれていると思います。

イベントの場はそうしたトッププレイヤーの方達が最も輝ける場所であってほしいと勝手に思っているものの、スタッフとトッププレイヤーの両立はやはり難しいはず。

彼らの負担を軽減し、プレイヤーとしてより活躍してもらうためには、僕みたいなそこまで強くはない非競技プレイヤーが頑張らなければならないな、と強く感じました。それはそれとしてポッ拳も強くなりたいけどな!

ポッ拳で描かれるポケモン世界とは

グリーン的ポケモン観とオーキド的ポケモン観の両立

ポケモンは初代から、その魅力的なキャラクター達の存在だけでなく
収集(厳選)、育成、構築、通信(対戦 交換)というゲームとしての面白さ
人とポケモンが共存する世界で、旅とバトルを通して仲間との信頼関係を築き、成長していくストーリーが魅力のゲームとして今まで続いてきた


ある意味遠い位置に存在する2つのポケモン観は作中でも時折対比させられる。顕著な例として初代ポケモンのラストバトルでは
完璧なポケモンを探し、いろんなタイプのポケモンに勝ちまくるようなコンビネーションを探し勝つ事を目指したグリーン
ポケモン達への信頼と愛情を忘れないことが最終的に強さへ繋がると説くオーキドを描き物語はエンディングを迎えた

物語のクライマックスに明確に描写されたこの2つのポケモン観のどちらかだけが正しいという事はなく、この二つの相反するような価値観の共存こそが、今のポケモン世界をも大きく形作っていると言えるだろう
しかし対戦の戦略性と面白さが深まる度、またポケモンの世界観が深みを増す度、これら2つに埋めきれないズレが生まれてしまっているのではないだろうか

明確な相性、強弱が存在するポケモン
ポケモン同士の組み合わせや、育成方法を対戦環境を踏まえて吟味し
自分の選出した複数匹のポケモンを駒として動かし勝ちまで導く対戦システムこそポケモン対戦の醍醐味と言えるが、

その反面必ずしも自分の好きなポケモンを活躍させられるとは限らず、ストーリーで出会った愛着の湧いたポケモン達も対人戦やクリア後のやり込みプレイで活躍させることが難しい

これらストーリーで描かれる世界観とゲーム的な面白さの乖離が深刻な問題となっている

ポケモン本編はポケモン本編でいずれこの問題に対して何かしらの答えを出してほしいと願っているが、ここではアクションゲームとしてポケモン世界を描くことでガチ対戦の面白さとオーキド的ポケモン観を両立させたゲームを紹介したいと思う

収集 育成 構築の要素を捨て、1匹との関係の密度を高めたポッ拳

ポケモン本編の流れを全て汲む必要がない外伝作品でありポケモン初の格闘ゲームであるポッ拳は、本編を構成する要素に縛られることなく対戦の面白さと世界観の表現の両立を違和感なく行っている

格闘ゲームと聞くと反射神経や操作技術が重要なゲーム性のように思えるが、ポッ拳の場合さほど重要ではなく(勿論あるに越したことはないが…)
本編同様対戦に関する豊富な知識と、読み合いやゲームメイクの上手さが重視されるゲーム性である
そういう意味ではジャンルこそ違えど対戦の面白さはそれなりに似た部分があると個人的に思っているのだが、行われる駆け引きと必要な知識が大きく違う

メタゲームの要素を含んだ育成や構築、パーティー単位でのゲームメイクといった本編対戦での膨大で複雑な取捨選択の要素を廃した代わりに、1vs1の戦いに情報量が集中する


プレイアブルキャラの23匹はどのポケモンもガチ対戦で勝ち上がれる高いポテンシャルを持ちつつも、反面その強さをより引き出そうとするたび膨大な知識と経験が必要な奥深さを持つ

初心者も上級者も使うポケモンの性能自体は全く変わらない為、ポケモンの潜在能力は何によって引き出されるかを追及し続ける事になる

それによって面白いことに、使い手の能力の引き出し方によって覚える技やステータスといった育成要素を薄くしても使い手の違いによるポケモンの個性を生み出しているのだ

言ってしまえば好きなポケモンで勝てるよう頑張れば勝てるようになるし逆に使っているポケモンとひたすら向き合い、理解し、信頼を置かない限り使うポケモンの能力を引き出せない

ガチ対戦を楽しむにあたって必然的に自分の使う1匹の事をひたすらに考え続けることになり、初めは軽い気持ちで決めたパートナーであっても気が付けば自分の最も信じられる相棒のような存在になっている

つまり、オーキドの言葉などから代表されるポケモン世界観に即したロールプレイがガチ対戦を楽しむ場合においても可能なのだ

これらのゲーム性はプレイヤー層にも反映されるのか、ポッ拳プレイヤーは初心者から上級者まで、特に上級者にキャラ愛が一際深いプレイヤーであったり、モナー(ポケモナー)が他のポケモンコンテンツのファンと比べても多い傾向にあったりする

 

 

アクションゲームとしてポケモン世界を描くことで、今までのゲーム作品では描ききれずにいたポケモンの良さをゲームに落とし込めたポッ拳

ポケモンの新しい可能性を見い出せるかもしれない作品だと強く感じています

これからSwitchを買うポケモン勢に全力でポッ拳を勧めたい

やっポニー!

ついにNintendo Switchでのポケットモンスターシリーズ最新作が今年の11月に発売することが発表されました!ワクワクしますね

来年には完全新作も発売予定と、これからswitchを買おうと思っているポケモンファンも多いのではないでしょうか 

とはいえ11月の新作はポケモンGOとの連携を重視したピカチュウ版リメイクとのことで、登場するポケモンは初代+α程度、オンラインでのガチ対戦もあまり期待できないようで、少し物足りなさを感じた人も決して少なくないはず

今回は新しくSwitchを買うポケモンファンに向けて、誰でも気軽に、熱くて奥深い駆け引きが楽しめるポケモンの対戦ゲーム『ポッ拳DX』の面白さを少しでも伝えられたらと思っています

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 この前走り書きしたやつと内容ほぼ同じです

ポケモン本編の対戦とポッ拳

ポッ拳をプレイしたことがあまりないポケモンファンの人からすればターン制のコマンド対戦のポケモン本編と格闘ゲームっぽいポッ拳じゃシステムが違いすぎて楽しめないのではないかと思う人も少なくないと思います

しかし、確かにゲームシステムは全く違ったものではあるものの、ポッ拳には本家ポケモン対戦に通ずる駆け引きの面白さと、アクションゲーム初心者でもすぐに駆け引きを楽しめるようになる敷居の低さを兼ね備えたポケモンの対戦ゲームとして、ポケモンファンにこそ一度は遊んでもらいたい魅力が十二分に詰まっているゲームとなっています

 

 ハイクオリティで表情豊かなポケモンたち

 ゲームシステムの紹介の前にまずはポッ拳の高クオリティで生き生きとしたポケモン達の紹介から

王道的な格好よさや可愛さは勿論の事、何より今までのポケモン作品ではそこまで描かれていなかったポケモンたちの意外な一面が結構見れるのが本当に良い

1匹に対するモーションの豊富さは恐らく全ポケモンゲーム中トップ

格好いいポケモンを格好よく見せつつも、ギャップとなる可愛い側面も見せたりといった具合がとにかく素晴らしく、まずはそんな格好よくも愛らしいポケモンのアクションの一部を少しだけ紹介していきます

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うちおとすで相手ではなく何故か上空のコイルを撃ち落とすジュナイパー

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雨が降ってウキウキのカメックス

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海外公式のショートアニメに逆輸入もされたポッ拳リーフストーム(物理)     これ↓

www.youtube.com

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トレーナーが見た悪夢の中で暴れるダークライと、夢から覚めたトレーナーを心配そうに(?)見つめるダークライ(勝利モーション)
こういう細かいポイントを挙げていったらそれだけで何十時間も語れるくらいプレイアブルキャラの23匹の作り込みは本当に素晴らしく、ポッ拳独自のリアリティのある質感や他のポケモンゲーでは味わえない派手で豪華なモーションや演出等々ポケモンファンなら必見の据え置きゲームに相応しいポケモンゲーとなっています。

例えこの23匹の中に自分の最も好きなポケモンが居なかったとしても、この表情豊かなポケモン達を動かしていくうちに自分の使っているポケモンに対して強い愛着を感じるようになるはず

 

サポートキャラを含めると対戦で使えるポケモンは60匹近く、フィールドをよく観察してみるといたるところに様々なポケモンが隠れていたり、

対戦中のBGMでは5.6世代のポケモンサウンドを代表すると言っても過言ではない元ゲームフリーク社員の景山将太氏も一部楽曲に参加していたりと純粋なポケモンゲーとしても満足できる内容だと自信を持って言えます。


ポッ拳 BGM, テルルタウン (秋)

古代の城(BW) 10番道路(BW) 悠久を継ぎし者たち(ORAS)のようなノスタルジックな雰囲気を感じさせてくれる名曲

フェルムスタジアムの曲も景山氏作曲でこちらも景山氏らしい素晴らしい曲です

 

簡単操作でアニメのようなポケモンバトルをじっくりと

ポケモンゲーでは珍しい対戦アクションということで、その手のゲームの経験が少なく対戦を楽しめるかどうか不安に思う人も多いと思います。自分もそのタイプで、よく簡単操作と言われているスマブラですら思うように動かせなかったり試合展開についていけなかったりしていました

ポッ拳の操作はスマブラよりも簡単かつ、ゲームスピードが遅く初心者のうちからじっくり状況を考えながら戦略的に駆け引きを楽しむことが出来る作りになっています

 

 

分かりやすく駆け引きを熱くする三すくみのシステム

自分と相手の行動が同時に行われる格闘ゲームではポケモン本編の対戦と同じように完璧な行動、絶対に勝てる行動というのは存在せず相手の取る選択によってこちらの出した攻撃が通るか否かは変わってきます

相手が何を選択するのか、相手は自分を倒すためにどういう戦術を取ってくるのかを読みそれに合わせた行動を取ることで択一攻撃を通していくポケモン対戦の面白さはポッ拳でもより熱く、より分かりやすくなった形でしっかりと味わえます。

ポッ拳は、通常攻撃 ブロック攻撃 掴み攻撃といった3つの属性による3すくみからなる攻防が勝負の肝となっていて、簡単なコマンドで出せるこれらの属性による3すくみの駆け引きを操作にも慣れきっていない初心者のうちからすぐに楽しむことが出来ます。

ちなみにブロック攻撃 掴み攻撃を出す際にはそれぞれ青や緑のオーラを纏うのでどの属性による攻撃が技が出た時点で一目で判断することが出来、対応する色もポケモンの草水炎の関係と同じな為非常に覚えやすく、知識0で試合を観戦したとしてもどのような駆け引きをが発生しどちらが勝ったのかが理解出来るほどに分かりやすいものとなっています。

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 初心者・中級者の層が厚く、常に自分と同レベルの実力の人が一定数居る

発売から半年以上経った今でも毎週そこそこ売れていて、これからポケモン新作需要で更に新規プレイヤーが増えると予想される本作は、アクションゲーム慣れしていないポケモンプレイヤーも多く、今でも初心者中級者の層は厚いです

折角ゲーム買っても操作も出来ずこれっぽっちも勝てなかったら流石につまらないし、前提知識0でも実力が拮抗してる相手とすぐに戦えるというのは本当に重要な要素

万が一自分より圧倒的に強い人と当たったとしても、3すくみのシステムも相まって上手いこと要所要所のじゃんけんに勝っていけば一矢報いる事が出来たり、時にはそのまま勝てることも

自分も今年の1月に買って3月頃からハマり出した出遅れ初中級者ですが滅茶苦茶楽しめてます

今から始めても全然遅くない、むしろ今こそ始めどきといってもいいんじゃないでしょうか

 

ポケモン勢が熱くなれるポケモン勢の為の対戦アクション

操作も簡単でゲームスピードが遅く、駆け引きが分かりやすいとなると強くなるには操作技術や反射神経など以上に、駆け引きを有利に行う為の様々な知識ゲームメイクの上手さが特に重要になってきます

相手の攻撃の対処法を少しずつ研究していき、それを実際の駆け引きに取り組むことで今まで苦戦していた相手に対して段々勝てるようになってくる。初心者中級者の層が厚いこのゲームではマッチングする相手は自分と同程度の実力の持ち主であることが多く、自分が相手を出し抜く知識と技術を少しずつ身に付けていくだけで勝率は上がっていく

これが成長している実感を生み、勝てるようになれば更に楽しくなってくる

対人ゲーである以上最終的には膨大な知識が求められるとしても、例えばRPGで目の前のボスを倒すために少しずつレベルを上げて手頃なスキルを覚え対抗していくように、少しずつの進歩でも成長が実感出来るようになっています。

そうしてランクを上げると今度はこちらの強みの攻撃を対策してきたり、こちらのキャラ対策をも対策してくる相手が出てくる。

ランクマッチだとシステム上相手も一緒に強くなるので成長の実感をしないという話はたまに聞きますが、対戦数などの経験以上に知識や意識の差で大きく変わるこのゲームの場合自分も相手も明確に強くなっていくという実感が非常に強く、対戦の駆け引きの面白さと濃厚さがどんどん高まっていくのを感じる。これが滅茶苦茶楽しい

ゲームスピードが遅いお陰で相手がどんな意図でその攻撃をしたのか、自分は何を今すべきかといった状況の把握がしやすく、立ち回りの研究と駆け引きの面白さが特に際立つ、それこそポケモン対戦のような面白さと奥深さを持ちつつ、例えアクション初心者でもその後身に付ける知識次第でどんどん強くなれる、まさにポケモン勢向きのゲームだと思っています。

 

どのキャラを使ってもガチ対戦で勝てるキャラバランス

キャラバランスも良好で、ある程度のキャラパワーの差こそあれどそれが勝負に強く影響するわけではなく、自分の実力次第でどのポケモンでもガチ対戦で勝ち上がることが可能です

完成度の高い構築と、環境を読んだ今強いポケモン選択が重要になってくる本編やポケモンカードと違い、ただシンプルに自分の好きなポケモンを使い込んだ結果がそのまま返ってくるゲーム性は 自分の好きなポケモンで戦って勝ちたい気持ちが強いポケモンファンには特におすすめしたいゲームとなっています

 

まとめ

使っていくうちにポケモンを今まで以上に好きになれるハイクオリティのポケモンゲー

対戦の駆け引きを楽しむまでの敷居が低く、初心者層も未だに厚い

強くなるための過程の面白さ 自分の成長を実感しやすい

ポケモン対戦勢が好きそうな駆け引きを楽しめるゲーム性

全員強いポケモン 好きなポケモンで頑張れる

 

 Goピカブイ発売までの高品質ポケモンゲーとしても、発売後のガチ対戦ゲーとしてもおすすめのポッ拳DX switch購入と一緒に是非

 

 

マンタインサーフを極める為のテクニック解説

高得点を取りさえすれば1回5分程度で最大50BPも獲得出来ると話題のマンタインサーフですが、中々高得点を出せないという人も少なくない様子

マンタインサーフのコツを調べても50BPのボーダーラインにすら行っていない解説記事や、マンタインサーフの仕様を誰も理解していない時期に作られた解説のコピペ記事が検索上位に出てきたりと、そもそも高得点を出すための敷居自体が高いと感じました。

今回はマンタインサーフで50BPを取れない、安定して取ることが出来ない、50BPは取れるがもっと上を目指したいといった人達に向けて、先日マンタインサーフハイパーコースで(多分日本最速)22万5000点を出し一瞬の間だけマンタイサーフ全一(多分)になれた自分が、使ったテクニックや自分の持ってる知識を公開し多くの人にマンタインサーフのコツを伝授出来たらと思い記事を書くことしました。

これによって少しでもマンタインサーフガチ勢が増えてくれることを願います。

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なおこの記録を出した翌日には既に記録は破られ、23万出した人もいる模様

 

50BPのボーダーラインである14万3000点を安定してとるだけならそこまで必要のないテクニックも多いですが、高得点を取りやすくなればなるほど思わぬ事故が多発しても安定して50BPが取れるようになるので50BP取れればいいという人も覚えて損はないはず

 

ここに書かれている内容が全て出来れば20万台、ある程度出来るようになれば50BPボーダーラインと考えて読み進めてもらえれば幸いです

スピンと技の最大得点 仕様解説

スライドパッドを入力しスピンを決めていき、得点のい技を出していくというのが基本のこのゲームですが、それぞれの技とスピンには差異があります。

回転ごとのスピードと点数

上スピン…最大点数250
下スピン…最大点数200
左右スピン…最大点数150
得点の高い上下回転は回転にかかる時間が長い反面、最大得点も高くなっている。

この細かい差異ですが、これらを理解することでコイキングのスピン込みの最大得点を僅かに上げたりギャラドスアシレーヌを着水成功させつつ決めたり、時間に余裕のあるアシレーヌ+ランターンなどの技の合間にスピンスピードの早い右左スピンを仕組んだりすることが出来ます。

また、スピンスピードが変わることで高得点が出る入力タイミングも変わってくる為、ランターンギャラドスコイキングといった異なる回転速度の入力を使う技に関しては一定のテンポで入力しないこと

慣れれば技ごとのタイミングは掴めますが、高得点を出すには後述の目押しも行う方が個人的には安定しました

使用する技の仕様

ランターン360 アシレーヌフリップ

高波(低波)の時に使用すると高得点が狙える技。あくまで(恐らくジャンプした時の)波の高さに依存するので、ジャンプした後どのタイミングで使っても点数は変わらない

最大点数は3150(+ランラーン時スピン450点 アシレーヌ時スピン400点)

減点補正(後述)によって最大点数は2520→2100まで下がる

 

・スターミートルネード

どの波の高さでも高得点が狙えるため多様することになる技。ただし減点補正を避ける為使わないほうがいいタイミングも存在する

最大点数は3000(+スピン450点)

減点補正によって最大点数は2400→2000点まで下がる

 

コイキングスペシャ

最初から解禁されている隠し技であり、4回スピンして一度も技が出ないと発動する技。

1度だけ使うと高得点が出るが2回目以降は得点が激減する

技が出なければ出し方は何でもいいが、回転スピードの早い右左回転を2回は入れないと着水に間に合わない。最後の入力は技になるので、「→←↑+何か」がオススメ

焦るとスターミーに化けることもあるので意識して避けよう

最大点数は4500点(+スピン550点)

 

・オーバーザギャラドス

こちらも下画面の技一覧に載っていない隠し技で、直前のジャンプの点数を一度だけ2倍にする大技

なので直前に使う技は最大点数の高いアシレーヌ(ランターン)とコイキングで固定

波乗りピカチュウ受け取りと同時に解禁なので注意

スティックを「→↓←↑」といった具合に1周するように入力することで発動する。

どの方向から始めても1周するよう操作すれば技は発動するが、回転スピードの遅い「上」を最後に入力しないと2回技を出しての着水に間に合わないので必然的に「→↓←↑」か、「←↓→↑」のどちらかになる。(この場合技の前のスピン点で+500点)

それでもランターン360とスターミートルネードだと間に合わないのでギャラドスを出すときに使うもう1つの技はアシレーヌフリップ推奨(そこそこタイミングがシビアな為、どうしても成功しない、成功率が低く使うのが不安という人はハンテールサクラビスを使うのもアリ。)

上手くいけば一度のジャンプで2万3000点以上出せてとても気持ちいいので頑張ろう。

 

ジャンプで最大得点を出すためのコツ

ジャンプは基本的に赤(オレンジ)加速の時のみ行います。

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 一番最初のチュートリアルで説明されていたように、光る輪がみえなくなるタイミングで入力することで高得点が狙える仕様なっていますが、この光る輪を見るだけではタイミングが掴みづらいという人も多いはず

重要なのはサークルが消えた後に現れる火花

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光る輪が消えた瞬間からこの火花が見えた瞬間までが最大得点の時間なので、光る輪を見つつ火花が見えた瞬間に入力することで自分は比較的楽に最大得点が狙うことができました

ただしこれ以上入力が遅れると得点が下がるだけでなく、アシレーヌ+右(左)スピン+ランターンギャラドス+アシレーヌなどシビアな入力が必要なジャンプで着水失敗する可能性が出てくるので要注意

着水失敗は言うまでもなく大幅なロスになるので絶対に避ける。

着水ボーナスはジャンプの点が高ければ高いほど上がるようになっているので、ギャラドスのジャンプで着水失敗するのは加速的にも点数的にも大幅な損失になります。

減点補正とは

同じ技を二回続けて使うと技の得点が2/3に減少し、一つ飛ばして使っても得点が4/5になる補正がかかります

また、マンタインサーフを開始してから一番最初のジャンプは減点補正2/3がかかっている為高得点が出ません。

つまり、ただランターンスターミーやアシレーヌスターミーといった技を淡々と出し続けるだけでは高得点が狙えない仕様となっており、点数効率を上げるためには毎回使う技の種類や順番を変えていく必要があります。

当然得点効率のいいジャンプを心掛けることになりますが、最初のうちはまず間違いなく混乱するので、練習し慣れていく必要があります

減点補正を考慮した得点効率のいいジャンプ手順

例えばスターミー+ランターンの次にもう一度スターミー+ランターンを使うといったように、減点補正(4/5)を2回連続で出すよりも減点補正(2/3)と減点補正無し(1/1)を出していった方が得点効率は良くなります。

例えばランターン+スターミーの次にまだ高波が続いているならスターミー+ランターンと出していく

また、中波限定でランターン+右(左)スピン+アシレーヌといったスターミーを使わないジャンプも重要になってきます。

これを減点補正に引っ掛からないよう調整しつつジャンプ出来れば、着水ボーナス込みで合計6500点前後が出ることもあり、これにより高得点を出しつつも次のジャンプで減点補正のかかっていないスターミー+ランターン(アシレーヌ)を使うことが出来るため、1度のジャンプで7000点以上を狙っていくことが可能になります

(ランターン+アシレーヌに右(左)スピンを入れても着水ボーナス込みで最大160だけの+で、シビアな入力要求する割にはリターンはかなり低く、余裕のないうちは無理に狙う必要はないです。)

追及:アシレーヌ+下スピン+ランターンでも着水間に合いました

 

これを積極的に狙うことで高波(低波)が来た最初のジャンプでは毎回7000点以上の点数が狙える為、ハイスコアを狙うなら是非習得しておきたいテクニックです。

 一例として自分の開始直後のジャンプチャートを挙げてみます。([]の点数は安定して出していきたい着水ボーナス込みの目標点 最大点はもう少し上になってくる)

スターミー+アシレーヌ[5500](最初の技の為低得点)

ランターン+スターミー[7400](両方減点補正無しの為7000点台が狙える)

スターミー+ランターン[6300](スターミーに2/3補正)

ランターン+スターミー[6300](ランターンに2/3補正)

アシレーヌ+スターミー+右(左)スピン[6300](両方減点補正無し)

スターミー+アシレーヌ[7400](両方に減点補正無し)

………

このように飛ぶことで毎ジャンプ6000以上を出しつつ、最初の高波(低波)で7000以上を狙うことが出来ます。

ただしこれらのチャートは波の高度変化のスピードや障害物による加速速度のズレで変わってくるので臨機応変に得点効率のいいジャンプを考える必要が出てくるので注意

この飛び方だとジャンプ後半の技が減点補正のない技になりますが、1サーフィンの中でズレによって大体1回は低波時に減点補正のないアシレーヌフリップが最初のジャンプで使えるのでそんな時はコイキングチャンス

死ぬ気でアシレーヌを高得点で出し、コイキングからのギャラドスアシレーヌを決めよう

そんなタイミングがなさげなら低波時にコイキング+アシレーヌの高得点を死ぬ気で決めてからギャラドスアシレーヌに繋ぐ

安定したコイキングギャラドスを打ちたいなら一番最初の高波時にランターンコイキングを決めてからアシレーヌギャラドスを決めるといい

ただし高波時のアシレーヌ使用になってしまう為、期待できる得点は大体22万以下になってくる極めるならリスク覚悟で低波コイキングを決めよう

手早く加速してジャンプ回数を増やす

 加速効率に関しては自分ではまだわからないことも多く詳しくは言えないですが、高波時の下り坂からの加速は短時間で加速することが出来るため、小振りな加速や下からの加速回数は出来るだけ少なくするように大振りな加速を心掛け、低波時は障害物を避けることを特に注意しつつ、常に加速していくことを意識してやっています。

ここは特に改善の余地があると思うので高効率の方法を編み出した方が居たら是非教えていただきたいです。

障害物を避ける

 加速中は常に先の方を見て障害物の位置を確認する

加速しつつ次の障害物を避けれるルートをあらかじめ考える余裕を持てるように

メノクラゲホエルコはスライドパッドの微調整でかなり接近しても掻い潜る事が可能だが、ホーミングしてくるサメハダーは直前に避けようとしても失敗する確率が高い。

そのため加速をしっかりと行いつつもサメハダーの避け方には一層注意を払っていきます。

高波時はサメハダーの近くに居なくても加速できる事が多いので近付かないようにすること

問題はサメハダー接触する機会が否応なしに多くなる低波時ですが、波の上から下がって加速する下り坂の時にサメハダーが飛び出してきた場合、当たる可能性が非常に高く特に危険

ただしこれはサメハダーがまだ水中に潜っている段階から早めに下るようにすることで上手く攻撃を避ける事が出来ます。

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サメハダー接触しないように加速を行わず同じ場所に居続けるのはロスにもなるのでなるべく飛び出してくる前に下って加速が出来るように

勿論衝突してしまったら元も子もないので事前に障害物の位置を確認しどう加速していけば比較的安全に通れるかを常に考えよう

下から上がっていく上り坂は方向転換をし始めた頃だったり、上がり始めた頃付近にサメハダーが居ると危険だが、上がっていく最中であれば基本サメハダーを避けることが出来る

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上がり始めた頃にサメハダーに接近しないよう前もってサメハダーの位置を把握しつつ早めの加速を行うように

これら二つの避け方に共通するのが障害物を事前に把握し、早めに回避行動を取っておくということ。

これによって単発や2連サメハダー程度なら安定して避けられるようになるので、安定して高得点を取るならば練習しておきたい。とはいえそれでもたまにどうしようもない配置も出てくるのだが……

 

障害物に1.2回当たっても20万は狙える時もあるので数回当たった程度では諦めない。むしろ最低1回は当たるものと割り切るのもアリ

22万出た時も着地狩りサメハダーに1回当たってます。

当たったときすぐ加速のリカバリが効くようにどうしても避けれそうにないなら早めに波の上の方に移動してから当たった方が波のない所で障害物に当たるよりマシ

無理に避けようと波のない左側に行くのも状況によってはアリだが、減速するリスクも高く、障害物に当たった場合リカバリにかなり時間がかかり20万狙いが相当厳しくなるので失敗しないよう要練習

……正直回避については慣れによる部分が特に大きいと思うので地道に地力を上げていくしかないと思う。失敗してハイスコア狙いが絶望的になってもすぐリセットせず残りの時間は練習に当てるといいと思う。30BP程度でもツリーやバトルロイヤルと比べても十分高効率でBP稼ぎが出来る

サメハダーを上手く避けられずスランプに陥るのは多分皆経験するのでめげない

 

試行回数を稼ぎマンタインサーフの神に祈る

着地地点の障害物や、減速を強いられる障害物配置など、テクニックだけではどうしようもない要素も多いこのゲーム

一説ではステージの長さすらある程度ばらつきがあると言われており運の良し悪しでスコアはかなり大きく変動する。

誰かマンタインサーフの乱数調整について研究してくれないですかね…

 

どんなに運が悪くてもこれまで紹介したテクニックを駆使すれば50BPラインは取れるはず

逆に言えばどんなにいい面を引けても実力が伴っていなければ高スコアを取るのは厳しいので、失敗してもひたすら練習を重ねていこう

ハイスコア狙いならばいい配置を引けるまで試行回数を増やす必要もある

7.最後に

安定したBP稼ぎは勿論、自分の記録を他の人達と競いあったりするのは結構楽しいので、この記事を参考にマンタインサーフで高スコアを出せる人が少しでも増えてくれれば幸いです。

自分でも未だによくわかっていない仕様なども多く、まだまだ改善の余地は多いと思います。他にも書くべき情報などがあれば教えてもらえるとありがたいです。

【ポケモンSMストーリー考察】 ~サンムーン主人公は誰なのか~

巷では今作はリーリエが主人公、プレイヤーはリーリエの戦闘代行人などと揶揄されることもあるサンムーンのストーリー、皆さんは楽しめただろうか?自分はポケモン本編シリーズの中では一番ストーリーを楽しめた作品だったが、今作が合わないと感じた人も少なくないようだ。今回はサンムーンのストーリーを主人公のあり方という点から色々と自分なりに咀嚼し考えてみようと思う。

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 演出が技術的にあまり凝れなかった昔のゲームと違い、脳内補完だけでロールプレイをするのは難しくなってきている。

NPCが思い思いにドラマを展開する中、プレイヤーの分身となるキャラクターが浮きがちになってしまうのはよくある問題点だ

勝手に喋らない主人公を如何に主人公として活躍させるかはこの手のゲーム共通の課題と言えるだろう。

マルチエンディング方式のような主人公が自ら物語の筋道を選択していくゲームは主導権を握りやすいが、その手のゲームは周回前提になりやすくポケモン本編との相性は非常に悪い

 

まず前提として、ポケモンの主人公のような無数のプレイヤーの分身の役目を背負ったキャラクターに、プレイヤーの意志に反する勝手な行動を迂闊にさせることは出来ず、結果としてプレイヤー自身の行動が物語を左右するマルチエンディングのような方法を取らない限りこのタイプの主人公が物語の主導権を握るということ自体、非常に難しいという事を踏まえたうえで考えてみてほしい

 

喋れない主人公のゲームでストーリーを重視しようとすると代わりに物語の主導権を握るキャラクターが自然と出てくるもので、その中でリーリエの成長と活躍というのは印象に残りやすいが、よくよく考えてみるとリーリエが関わってくる話はゲームの後半からで、プレイヤーの目標である島巡りに関してほとんどリーリエは関係しない。

優しい大人達の庇護の元進んでいくメレメレアーカラ島の島巡りから

自身のポケモン達のみとスカル団と戦ったり、全く違う性格の集まりでありながら共に成長し、お互いを認め合っていく主人公、ハウ、グラジオの3人でエーテル財団と戦っていく少年漫画のような展開のウラウラ島

厳しい大自然の中、試練すら無人で行われることで、冒険感が増すと同時に島巡りのオリエンテーリング感が一気に消え、支えてくれていた大人たちから自立し自身とポケモンの成長を実感させてくれるポニ島の4つの起承転結はっきりとした島を巡り、最終的にアローラのチャンピオンにまで成長するストーリーの主人公は間違いなくプレイヤー自身である。

確かに後半の重要な話の中心はリーリエであったが、必要以上に主人公としての役目を奪わないよう注意が払われているのを感じたし、そのリーリエの活躍も側に主人公という大きい存在が常にいてくれたこその成長でもある

リーリエがストーリーが終わるまでトレーナーにならなかったのも主人公達トレーナーの役目を奪わないためでもあるだろう

 

この起承転結はっきりとした構成というのがポイントで、今までのポケモンはバッジを8個集め、途中で悪の組織を倒してチャンピオンに...という流れで主人公の活躍や成長を描いてきたが、果たして本当にそれで主人公の成長は描けていたのか?という部分は疑問である。

負けイベント等もなく、基本ストーリー的にはライバルにも悪の組織にも負けなしで進んでいき、リーグ制覇まで達成する主人公(ジム戦は負けていてもストーリー的に矛盾は少ないが)は最初から最後まで才能に恵まれた強い人物であり、負けを通して成長するライバルなどと比べてもドラマ性に非常に欠けるものであり、明確に主人公の成長を描いたイベントがあったようには思えない。

フィールドもジムがある場所は基本人の少なくはない街や村に限定され、序盤はともかく旅を続けても明確な変化、終盤のジムも中盤のジムもあまり大差ないようにすら感じてしまう節があった。

今回の主人公の場合は、優しい大人たちやキャプテンに守られながら進むというある意味生温い環境から徐々に大人達の手を借りず冒険していくウラウラ、ポニと大きく前半と後半で主人公を取り巻く環境が変化している

特に最後の試練が無人で行われシンプルな内容というのはジムじゃ絶対できなかった芸当で、確かに少し物足りないと思う人も多いと思うがこれは意図されたものだと自分は思っている。

この環境の変化を今までより強く描写することで、セリフ等で成長を語れない主人公の成長をしっかり描けたポケモン本編初めての作品なのではないだろうか。

サンムーンは旅やポケモンを通してそれぞれ成長していく少年少女の物語であり、プレイヤーもリーリエも(ハウとグラジオも)それぞれ違った大きな役割を持つ主人公であり、その全ての中心にいるのがプレイヤーである。

他に伝統と守り神ポケモンに振り回される人々だとか伝統を受け入れつつも変えていこうとするククイ博士だとか、危険生物のUBとの共存だとか色々な要素もあるのだがメインストーリーとは少し脇道に逸れる話題なので割愛する

 

とはいえ後半の一番印象に残る部分の主役はやっぱりリーリエだし、一見するとリーリエが主人公に思えても仕方ないかもしれない。もっと主人公を立たせるように描くことは出来なかったのだろうか。

自分が以前プレイしたゲームの中で、喋らない主人公の典型的な失敗を犯しつつ、追加エピソード版で喋らない主人公でストーリーを盛り上げることが出来た面白い成功例として、GOD EATERというゲームがある。

 

ボイスが何十種類も選べるキャラメイク系の主人公であるその作品では、当然全ての声で辻褄の合うようなストーリーも収録も出来ない為ストーリー中は一貫して空気で、物語の主導権は別のキャラクターが握っていた。

が、やはり不評だったらしく、追加エピソード版ではムービー中に率先して仲間を助けるため動いたり、ストーリーの重要な局面では一セリフだけだが、あろうことか喋る。

本来プレイヤーの意思から離れた勝手な行動というのはご法度であるが、プレイヤーの意思とシンクロした行動であるなら派手に動いても違和感が少ないという好例だろう。

逆に言えば、喋らない主人公を喋らせるくらいの事をしない限り、主人公でストーリーを盛り上げるのは難しいとも言えるだろう。

サンムーンはムービー中の主人公の勝手な行動はおろか、表情すらついていない。

演出などが技術的な面で凝れない時代なら主人公の行動は脳内補完で補えばよかったが、演出面が向上すればするほど何も行動しない、表情も付かない主人公はかえって違和感が大きくなってしまう

かといって主人公が動けるのはプレイヤーの意思とシンクロしたときのみで、例えばリーリエが好きになれなかったプレイヤーが操る主人公がムービー中にリーリエを助けたりしたら今以上に反感がありそうだ。

結局主人公とポケモンの成長を描くなら今まで通りリーグ制覇等で、セリフや行動で語られずともプレイヤーがロールプレイ出来るかどうかということにかかっている。

ポケリフレや仲良し度によるバトル中のちょっとした演出などで、実はポケモンのロールプレイは今まで以上にやりやすくなってきているはずなのだが、しかし ロールプレイを積極的に行わない、アニメ感覚でストーリーを追いかけている層はプレイヤーキャラクターやそのポケモン達の成長を実感する事が難しいのかもしれない

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ポケモンと触れ合えるだけだったパルレから戦闘後のケアという意味が出てきたリフレで今まで以上に"トレーナーやっている感"が増した

 ロールプレイ 脳内補完が必要になってくるタイプの主人公と、固有の人格がありドラマチックにストーリーを展開できる主人公、そのどちらも存在しているとも言える今作

どちらかがもう片方の活躍を奪っているというより、お互い自分には出来ない役目を担っていると捉えるべきなのだろうが、やはり分かりやすさが違う分印象には差がついてしまうのか

 

そういった事もあり、ムービー中に一切行動しないサンムーン主人公だが、かといってプレイヤーの意思に反する行動をしていないかと言われると実はそうでもない

例えばベッドを調べたら勝手にそこで寝転がって感想を述べたり、11歳とは思えない語彙力の食レポなど...

ベッドマニアキャラなんて付けるんだったら表情くらい付けても良かったのでは

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主人公の扱いに神経質なのかキャラ付けしたいのかどっちなんだ..

 

 

結論

表情までないのは流石に極端だが、勝手な人格を持てず、ストーリーを重視しようとするとどうしても主人公として描くのが難しいプレイヤーキャラクターを起承転結はっきりとした4つの島を舞台にすることで描写していて、喋らない、行動しないという厳しい制約の中でプレイヤーは十分主人公として頑張ってたと思います。

それ以上にキャラが立っている人物も多いけれども、むしろ主人公としてのプレイヤーという表現はこうして考えてみると意外にも歴代のポケモンシリーズでも丁寧に作られているのでは?

ムービー中などでのプレイヤーキャラを活躍させる演出は非常に難易度が高いと言えるのだが、ただマイチェン版では表情くらいは付けて欲しい。

付いた表情がプレイヤーの感情と必ずしも一致するとは限らないが、無表情だからといってプレイヤーの感情を代弁できるわけではない。

ストーリーを一切弄らなくても表情付けるだけで結構印象変わりそうだと思うので次回作に期待したいです。