現実逃避日記

おもにゲームの事について書いていこうと思います

ポケモンバトルとポケモン世界の倫理観の妄想

ポケモンオタク誰しも1度はポケモン世界の倫理観について妄想する説

僕もポケモンオタクなのでよくやるのですが、今日Twitterでそんな話が流れてきたので僕も前々から温めていた自分の妄想をさらけ出しちゃおうというのが今回の趣旨

 

ポケモンバトルとはどういったものなのか

生き物同士を戦わせる競技がメジャーな文化として受け入れらているポケモン世界。

XYにおける3000年前や、ミュウと波導の勇者ルカリオで語られた過去の戦争など、モンスターボールが作られる遥か以前から、人類がポケモンを操り、戦わせ、時には戦争の道具として利用してきたポケモンの世界観。現在でも悪の組織などポケモンを利用した歪みの存在感は大きいままである。

何故人類より遥に高い能力を持つポケモンを人は操ることが出来、ポケモン同士で戦わせることが受け入れられているのか。

ポケモンの成長とポケモントレーナーの成り立ち

(ここから100%自分の妄想)

まず前提として、ポケモンは新しい技を覚えるにも進化するにも、バトルで得られる"経験値"によって成長する生き物であるということ。

ポケモンとは、基本的に成長する為にポケモン同士のバトルを日常的に行う生き物。だから野生のポケモンはバトルを積極的に仕掛けてくるし、ポケモントレーナーポケモンを育てるための手段としてポケモンバトルを活用している。

 

そもそも何故、人類よりも遥かに大きな力を持つ存在も少なくない"ポケモン"が世の中に溢れていても人類は絶滅せず生き残っているのか、何故ポケモンは人と共存する道を選んでいるのか。

 

どのポケモンにも明確に弱点が存在する。虫ポケモンは飛行タイプのポケモンに一方的にやられてしまうし、弱いポケモンも強く成長するには多くのバトルによって経験値を得なければならない。

 

バトルを客観的な視点で指示を出し、複数のポケモンを使い分けることでポケモンの弱点をカバーすることが出来るポケモントレーナーの存在は、ポケモンにとってより安全に、確実に成長できる手段だったし、無力な人間が生き残るにはポケモンの力を借りるしかなかった。

このお互いの利害関係の一致により人とポケモンの絆が生まれた。

 

人がポケモンを捕まえるとき、ポケモンとバトルをし弱らせる必要がある。攻撃して弱らせて捕獲なんて現実世界の倫理観ではあり得ない。動物虐待と言われかねない行為だが、ポケモン世界の人とポケモンの利害関係を考えるとこれにも納得がいく。

 

ポケモンの捕獲とは、そのトレーナーが自分の安全と成長を任せるに値する人物なのかをポケモンが見極め、互いを理解する儀式である。

だからこそ自分が捕まえた=ポケモン自身がトレーナーを認めた場合レベルが高いポケモンであってもトレーナーの言う事を聞く。

人から交換したポケモンは自分が認めたトレーナーではないので、トレーナーの経験や資質によっては言う事を聞かない。

 

…話は反れますが、今後ゲームでトレーナー自身にレベルやスキルの概念を追加して、トレーナーとしての資質を磨くことでポケモンに認められやすくなる=捕獲率が上がるとか、育てやすくなるみたいな恩恵が得られるシステムがあってもいいと思うんですよね。最終的な育成スピードとストーリー中の育成スピードによる差でRPGとしてのゲームバランスとクリア後の育成対戦の高効率も両立できるし。

余談:現実世界の人類の成り立ちからポケモン世界を考える。

現実世界の人間の進化と繁栄について、以前面白い話を聞いた。

今の人類ホモサピエンスより、ネアンデルタール人は体格や力の強さだけでなく脳の容積まで大きかったらしい。

何故最終的にネアンデルタール人は滅び、今のホモサピエンスが生き残ったかは現在も謎に包まれているが、一説によると、元より十分な力のあったネアンデルタール人に対し力のなかった現人類は武器などの道具や、狩猟犬を扱う技術が発達し、最終的に生存競争に打ち勝ったとのことらしい。

 

強力な力をもつポケモンが存在する世界で何故人類が生き残ることが出来たのか。

ポケモン世界も同じ。人がポケモンを扱い、共存できるように進化したから。ポケモントレーナーという概念が生まれたからこそあの世界で人が生き残れたのではないだろうか。

 

ポケモントレーナーの始まりはポケモン世界の人類の誕生から続いていた。だからこそ人もポケモンも遺伝子レベルで共に生きる道を今も選び続けている。

モンスターボールが生んだポケモン世界の歪み

人とポケモンは誕生から現在に至るまで共存の道を選んできた。

しかし近代、モンスターボールが開発されたことによって人とポケモンの共存の形は変化していった。

人とポケモンとの関係が新しいステージに進み、より良い関係を築けるようになったとも考えられるが、パワーバランスが崩れてきたとも考えられるのかもしれない。

 

野生のポケモンを捕まえるという行為はポケモンに認められる為の儀式であると言ったが、現代ポケモン世界においては、ポケモンが弱ったとき小さくなることを利用した道具『モンスターボール』を利用してより捕獲しやすく、ポケモンをより扱いやすくなっている。

ポケモンを扱うという行為の敷居が格段に下がったことで様々な人物がポケモントレーナーとして活動しやすくなり、それに伴った問題もやはりあるのだろう。

ポケモンモンスターボールから解放し、本来の関係に戻そうという動きが起こり、それを支持する人が生まれるほどには。

 

モンスターボールにはポケモンの捕獲率が高い上位互換のボールが存在する。

ポケモンの捕獲をポケモンに認められる為の儀式とするならボールでのよりいい環境を提供する為の交渉材料の一つとして好意的に考えられなくもないが、ゴージャスボールがモンスターボールと同じ捕獲率の時点で明らかにそれ以外のポケモンを捕獲しやすくするための要素が働いていると考えるべきだろう。

 

何より全てのポケモンを確実に捕獲するマスターボールは、強大な力を持つポケモンを人間優位でコントロールする為の道具である。

マスターボールは誕生から20年以上経っているポケモン世界でも一般には普及せず、入手に大抵悪の組織が絡むことからやはりポケモン世界でも扱いに困る部分があるのだろう。良くて既にトレーナーとしての十分な資質を持った人物にストーリー中1つだけ託される程度の存在である。

悪の組織とポケモンのコントロールといえば、ルビーサファイアの宝玉やダイヤモンドパールの赤い鎖など、秘密裏にポケモンを人間優位でコントロールするための研究が現在でも行われていることが分かる。

モンスターボールが生まれた経緯自体、ポケモンを人間優位でコントロールしたいという誰かの思惑があったのかもしれない。

 

とはいえモンスターボールによって古代より人とポケモンの関係がより近付き、新しいステージに進んだのは間違いない。

少年少女が旅とポケモンを通して絆を育み共に成長していくポケモンのストーリー。

未熟な彼らがポケモンを扱う為にもやはりモンスターボールは欠かせないだろう。

モンスターボールポケモン世界で受け入れられているのも、きっとお互いが今まで以上により良い関係を築ける可能性のある革新的なものであり、例えそれが罪を生む可能性があるものであっても正しく使うことで得られる功は決して捨てられない大きなものであるからなのだと思う。

さいごに

この歪みの部分って上手く扱えばポケモン世界により深みを持たせられる部分だと思うので、丁寧に扱ってほしいですね。

人とポケモンの共存と現代の歪みについては特に5.6世代では頑張って触れようとしてたけどいまいち扱いきれていなかったというか、トレーナーの行いを詳しく描写出来てなかったせいで歪みに対する解答、救いをゲーム内で上手く表現出来てなかったと個人的には感じているので、いつかまた頑張ってほしいな。